玉鷲、涙の初優勝!34歳2カ月での初Vは歴代2番目のスロー記録
「大相撲初場所・千秋楽」(27日、両国国技館)
関脇玉鷲(片男波)が前頭九枚目遠藤(追手風)を突き落としで下し、悲願の初優勝を決めた。立ち合いは遅れ気味で守勢に回りかけたが、慌てることなく相手の動きを見て、タイミング良く土俵上に倒した。
今場所は5日目まで3勝2敗だったが、6日目から10連勝。12日目には横綱白鵬(宮城野)に勝ち、勢いが加速した。この日は単独トップで土俵に上がり、勝って13勝目。1差の貴景勝(千賀ノ浦)の追い上げを許さず、頂点に駆け上がった。
大歓声が沸き起こるなか勝ち名乗りを受けたが、土俵上では表情を変えず。だが、土俵から下り重圧から解放されると、目元をうるませた。花道を下がる際には何度も涙をぬぐい、関係者から祝福された。
玉鷲はモンゴル・ウランバートル出身の34歳。平成16年1月場所で初土俵を踏み、幕下優勝1回、十両優勝1回、技能賞1回。
34歳2カ月での初優勝は、旭天鵬の37歳8カ月に次ぐ歴代2番目となるスロー記録。初土俵から初優勝までに要した90場所は、歴代4番目の記録となった。