福士加代子、転倒流血のち棄権…リオ以来のレースで無念 3・10名古屋を視野
「大阪国際女子マラソン」(27日、ヤンマースタジアム長居発着)
20年東京五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」出場権を持つ小原怜(28)=天満屋=が日本人トップの2時間25分46秒で全体2位だった。中野円花(27)=ノーリツ=は2時間27分39秒の4位でMGC出場権を獲得。しかし実力者がそろった大会でMGC出場権の獲得者がわずか1人という状況に、日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(62)は失望感を口にした。優勝は2時間25分39秒のファツマ・サド(エチオピア)だった。
16年リオデジャネイロ五輪以来のマラソンとなった福士加代子(36)=ワコール=が途中棄権した。12・6キロ過ぎに先頭集団の中で他選手と接触して転倒。すぐに走り続けたが、両膝、右前頭部などから出血し、所属先の永山忠幸監督の説得で35キロ付近で離脱した。
福士は大会本部を通じて「なるべく脚を傷めないようにと思って頭でカバーしてしまった。25キロ手前で意識がモアーッとしてきた」とコメント。永山監督は「頭を打っているので後遺症がどうなるか。傷口の完治やモチベーション次第」とした上で「まだ40日ある」と残る選考レースとなる名古屋ウィメンズマラソン(3月10日)を視野に入れていた。