ネーサン・チェンが衝撃的得点で全米3連覇 参考記録も“史上最高”342・22点
「フィギュアスケート・全米選手権」(27日)
男子フリーが行われ、現世界王者で、SP1位のネーサン・チェン(19)=米国=が4本の4回転ジャンプを完ぺきに決めるなど圧巻の演技を見せ、フリーでも1位の228・80点をマーク。ISU大会ではないため参考記録ながら合計では“史上最高”得点となる342・22点で3連覇を達成した。
チェンは冒頭の4回転ルッツ、続く4回転フリップを完ぺきに実施。ルッツは出来栄え点(GOE)でプラス5・75点、フリップは5・03点を荒稼ぎした。その後もほぼ完ぺきな要素を並べ、GOEで大きく得点を伸ばした。表現力を示す5項目の構成点でも、パフォーマンス、音楽の解釈で10点満点。その他でも9点台後半を記録し、異次元の得点を叩きだした。
ラファエル・アルトゥニアンコーチと得点を見たチェンは、「ワオ」と驚いた表情を浮かべ、控えめガッツポーズを見せた。五輪王者の羽生結弦、平昌五輪銀メダリストの宇野昌磨と争う、連覇の掛かる世界選手権(3月・埼玉)に向けて、最高の形で弾みをつけた。
新ルールが適用された今季、現在のISU公認大会での最高得点は、羽生結弦の297・12点(GPヘルシンキ)。「歴史的得点」となった昨季までの世界歴代最高得点は羽生の330・43点(15年GPファイナル)となっている。