世界1位・大坂なおみ 視聴率でも1位…「箱根駅伝」超えた

 女子テニスツアーを統括するWTAは28日付世界ランキングを発表し、全豪オープン優勝の大坂なおみ(21)=日清食品=が前回の自己最高4位からアジア勢初の1位となった。1年間の成績をコンピューターで換算する現行制度が1975年に始まった女子で26人目。26日にNHK総合で放送されたペトラ・クビトバ(チェコ)との決勝の世帯平均視聴率がこの日発表され、関東地区では今年最高の32・3%を記録した。

 全豪オープンで優勝し、昨年9月の全米オープンに続き四大大会2連勝で初めて世界ランキング1位に立った“新女王”の大坂を、ファンも北半球の日本から後押ししていた。

 26日のクビトバとの女子決勝はNHK総合が放送。午後6時5分からの前半が26・4%で、同7時半からの後半が32・3%だった。瞬間最高は午後8時29分の38・5%で、大坂が表彰式でスピーチをしている場面だった。

 特に後半の32・3%は、正月に日本テレビ系で放送された第95回東京箱根間往復大学駅伝の復路(3日)の平均視聴率32・1%を抜いて2019年トップの数字。サッカーW杯ロシア大会や平昌冬季五輪など大きなスポーツイベントがあった18年と比べても、8位に相当する高い値だ。

 勝った方が世界ランク1位に立つ注目の一戦を制した大坂は、次の目標に生涯グランドスラム(四大大会全制覇)を見据える。女子では10人しか達成していない偉業に「もちろんできたらうれしいし、そこを目指していきたい」と語る。

 拠点の米国で主流のハードコートで開催される全米、全豪を制した一方、四大大会第2戦の全仏オープンは球足が遅い赤土、第3戦のウィンブルドン選手権は球が弾まない芝が舞台。ともに3回戦を突破できておらず、異なる性質のコートへの対応力が求められる。

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