清宮監督、監督業は「引退です」 今後はスポーツクラブ代表理事で地域貢献へ

ラグビー・ヤマハ発動機の清宮監督が退任会見。14年の日本選手権で優勝したパネル写真を「宝物」として披露
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 すでに勇退を表明しているラグビー・ヤマハ発動機の清宮克幸監督(51)が29日、東京都新宿区の日本青年館で退任会見を行った。

 規模縮小にあり低迷していたヤマハ発動機の再興を託されて就任したのは11年。就任4年目の14年の日本選手権で初優勝に導いた。会見では全選手とファンが写った当時のパネル写真を「宝物」として紹介した。

 「低迷していて、人材に恵まれず、環境に恵まれなかったチームが、4年で日本一になれることを証明した写真です。これが私がヤマハ発動機にきた1番の仕事だったなと思います。やればできるということを多くのラグビーチームに伝えることができました」と話した。

 今後はヤマハ発動機のアドバイザーとしてチームに携わるほか、知人と立ち上げている事業会社を軸に治療院やスポーツクリニックの設立、スポーツ選手のセカンドキャリア支援などを行っていく。そして、「ラグビーへの恩返し、地域貢献をしていきたい」として発表したのは「一般社団法人アザレア・スポーツクラブ」の代表理事として活動だ。

 「アザレア-」は昨年11月に設立された、静岡県袋井市のエコパスタジアムを拠点に、女性と中学生以下の子どもを対象とした総合型スポーツクラブ。平日に親子でスポーツに触れ合うことができるほか、語学教室や食育について学ぶこともできる施設を目指す。

 その一方で、トップ競技チームとしての七人制女子ラグビーチームを立ち上げる。これは3月3日にトライアウトを開催。「他競技からのチャレンジや、地元の選手でやりたい。海外の選手も呼びます」と幅広く募集していく。

 「他種目に関して言うと初年度はボルタリングのチームを立ち上げようと思っています。子どもたちへの普及とトップ選手の育成を。毎年1つ2つ競技を増やして、10年後には20くらいのスポーツができるようになればと考えています」と将来的には卓球や野球、サッカー、バスケットボールなどの女子チームを立ち上げる思いだ。

 ヤマハ発動機で行われた送別会では涙を流した。会場で流れた流映像の中にあった家族からの「かっこよかったよ、パパ」というメッセージに「泣いちゃいましたよ」と振り返る。監督業については「引退ですね。僕は十分なんですよ。本当に監督と選手たちは親子も同然。たくさんの息子たちができた。十分です」と話した。名将は次のステージに立つ。

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