平昌五輪でドーピング陽性の斎藤慧 本人に重大な過失なく軽度のけん責処分で確定

 日本スケート連盟は30日、昨年2月の平昌五輪でのドーピング検査において陽性反応を示したスピードスケート・ショートトラック日本代表の斎藤慧(22)について、資格停止を伴わないけん責処分のみとすることで、国際スケート連盟と合意したことを発表した。

 斎藤は平昌五輪のドーピング検査で尿検体から禁止物質であるアセタゾラミドが微量検出され、暫定的な資格停止処分となり、日本代表を離脱した。潔白を主張し、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に仲裁手続きを行っていたが、本人には重大な過誤や過失がなかったことが認められた。齋藤の担当弁護士事務所は、「ドーピング検査以前に飲食した物に極めて微量のアセタゾラミドが偶発的に付着していたと主張・立証していたところ、国際スケート連盟においても、関係各事実及び証拠に照らしてその可能性が他に考えられる可能性よりも高いと判断されたために、今般の資格停止期間のない制裁措置にて合意に至ることができたものと考えております」と、説明した。

 斎藤は日本スケート連盟を通じ「このたびのけん責処分を厳粛に受け止め、アスリートとして自覚を新たにしています。競技から離れた1年間、言葉に尽くせないほど様々なことを考え、あせりや不安と闘いながら毎日を過ごしていましたが、スケートへの情熱と私を信じ励まし続けてくださった方々のおかげで希望を見失わずにいられました。心より感謝します。この経験を糧として、信じてくださった多くの方々の期待に叛くことがないよう懸命に努力し、競技への復帰を果たしたいと思います」と、コメントした。

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