霧馬山が新十両!陸奥部屋11年ぶり 経験なしで来日…横綱になって「親孝行」する

 新十両昇進会見で握手を交わす霧馬山(左)と陸奥親方
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 日本相撲協会は30日、東京・両国国技館で大相撲春場所(3月10日初日・エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、モンゴル出身の霧馬山(22)=陸奥=と、若元春(25)=荒汐=の新十両昇進を決めた。霧馬山は陸奥部屋から2008年初場所の霧の若以来、11年ぶりの新十両。大成道(26)=木瀬=が8場所ぶり、貴ノ富士(21)=千賀ノ浦=は貴公俊のしこ名で暴行問題を起こした昨年春場所以来、6場所ぶりの再十両となった。

 会見場が祝福ムード一色に染まった。部屋から11年ぶりの関取誕生。師匠の陸奥親方(元大関霧島)と並んで座った霧馬山はおだやかな笑みに喜びをにじませた。初場所は7番相撲で勝ち越しを決めた後2連敗。西幕下筆頭で勝ち越せば昇進確実と見られていたが、わずかな不安もあった様子で「決まるまですごく緊張していた。今はほっとした気持ちです」と振り返った。

 出身はモンゴルの首都ウランバートルから約600キロ離れたドルノドゥ。14年に知人に「日本で力士になるテストを受けないか」と誘われ興味本位で来日。陸奥部屋で稽古を体験している時に師匠の目にとまった。陸奥親方は「相撲の経験はなかったが、相撲センスが光っていた。力士になって親孝行をしたいと言っていたのも、これは強くなるなと確信した」と振り返った。

 入門時に師匠と十両に上がるまではモンゴルに帰国しないと約束したという。初土俵から4年の月日をかけて約束を果たし、晴れて2月13日に母国行きの飛行機に乗る。「帰りたいと思ったことは何度もある。でも、それじゃ両親が悲しむから。これからもっともっと稽古して、将来は日馬富士関のような横綱が目標です」。22歳の若武者が目を輝かせた。

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