内村航平が感じた王者中国のプライド「日本の練習には見向きもしてなかった」

 体操男子のロンドン、リオデジャネイロ五輪金メダリストの内村航平(30)=リンガーハット=ら日本選手が3日、中国のトップ選手との合同合宿を終え、北京から羽田空港に帰国した。日本側の提案で実現したライバル同士の異例の合同合宿。内村は「謎がちょっと解けた」と、昨年の世界選手権で団体王座を奪還した中国の強さの秘密を垣間見たようだった。

 17年個人総合世界王者の肖若騰(23)や、“平行棒の神”とも称される鄒敬園(21)らをじっくりと観察してきたという内村が指摘したのは、中国の練習に対する姿勢の面。「毎日ほぼほぼ同じ練習を同じ強度で同じ量やっていて、ほぼ失敗がない。命、人生を懸けてやっている感じがあった。僕もそれなりに命を懸けて人生を懸けて取り組んでいるつもりだけど、あの姿を見るとまだまだだなと思った」。内村ら日本勢が練習を始めても「日本が練習していても一軍の選手は僕らの練習を見向きもしてなかった。自分に集中してやっていた」。そして、世界の体操界の“レジェンド”といっていい内村に対しても、体操に関して聞いてくることは「特になかった」という。

 11日からは今度は中国選手が日本を訪れ、東京で合同練習を行う。内村は「もうすぐ自分も最終的な準備を始めて行く時期。今回見せつけられた分、僕らが見せつけていく番かなと思う」と、力を込めた。

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