鳥人ニッカネン氏死去 W杯46勝、五輪金4個

 ノルディックスキー・ジャンプ男子で圧倒的な強さを誇り「鳥人」と呼ばれ、冬季五輪で金メダル4個を獲得したマッチ・ニッカネン氏(フィンランド)が死去したと4日、国際スキー連盟(FIS)の公式サイトが伝えた。55歳だった。死因は不明。現役引退後は暴行事件で服役し、飲酒の問題にも悩まされていた。

 1984年サラエボ五輪の90メートル級で金メダル、70メートル級で銀メダル。88年カルガリー五輪で団体を合わせ、現在もジャンプ選手でただ一人の1大会3冠を成し遂げた。4度の総合優勝を飾ったW杯で通算46勝。13年にシュリーレンツァウアー(オーストリア)に抜かれるまで最多記録だった。

 長野五輪2冠の船木和喜(フィット)は「ジャンプを始めたきっかけの選手。とにかく強くて憧れた」と惜しみ、葛西紀明(土屋ホーム)は「僕の中では永遠に憧れのヒーロー」と悼んだ。

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