栄和人氏「もう一度全日本で指導したい」ラジオ番組で心境告白
レスリングで日本協会前強化本部長の栄和人氏(58)が、5日放送のTBSラジオ「伊集院光とらじおと」にゲスト出演した。昨年表面化したパワハラ騒動について「反省すべき所は反省し、直すべき所は直してこれからの人生に生かせるようにしたい」と語り、「レスリングが好きなのでもう一度全日本でも指導したいですよね」と本音も明かした。
栄氏は伊調馨(ALSOK)らに対するパワーハラスメント問題で、昨年4月に強化本部長を辞任。同6月には至学館大の監督も解任された。
番組パーソナリティーで旧知の伊集院から一連の騒動について振られると、栄氏は「私自身は選手が強くなればいい、結果が出ればいいという指導の仕方をしていた。(選手に)好かれようとか、嫌われないようにとか、物わかりのいい指導者ではなく選手の欠点、クセを直していくという考えのもとで。でも(選手が)共感してないと強化としてはダメだと学びました」と話した。
1月からは、愛知県教育・スポーツ振興財団のスポーツアドバイザーとして子供を指導している。一連のパワハラ問題を経て、「厳しい言葉も大事だが、強くするために楽しさを求める(ことも大事)。楽しいばかりだと、『税金を使って海外に行って楽しむと言うな』と言われるけど、指導者としては、今楽しくやれることが一番大事と思える指導をしていきたい」と、指導者として考え方を改めたという。
現在多くの教え子が東京五輪を目指して奮闘しており、「今は第三者的に見ているが、レスリングが好きなのでもう一度全日本でも指導したいですよね」と本音も明かした。伊集院から指導者としての第二期を期待されると「色んな思いがありますけど、どうしたらいいかなかなかわからない」と困惑した様子ものぞかせつつ、「久しぶりに本音でレスリングの話をできてうれしいですね」と話した。