柔道重量級エース原沢久喜、試練のGS2連戦「勝ち切って代表近づく」

 重量級のエースが“試練の2連戦”に挑む。柔道男子100キロ超級でリオデジャネイロ五輪銀メダルの原沢久喜(26)が6日、今年初戦となる国際大会のグランドスラム(GS)パリ大会(9、10日)に出場するため、羽田空港から出発した。

 原沢は、首脳陣からの提案で2週間後のGSデュッセルドルフ大会(22~24日)にもエントリーしており、「初めて」というグランドスラム2連戦に臨む。リオ五輪後は体調不良も重なって絶不調だった時期もあっただけに「自分としてはここを再スタートというか、いいきっかけにしたいなと思うので、いい機会を与えていただいた」と話し、「なかなかない経験だし、いい意味で2試合あると考えることができる。自分がやりたいようにできるんじゃないかと思うし、プレッシャーを感じ過ぎずのびのびとやっていきたい」と大きく構えた。

 東京五輪出場に向けて、今夏の世界選手権(東京)の代表に入るかどうかが大きなカギになる。その上で、最重量級は今回の欧州遠征、4月の全日本選抜選手権(福岡)、全日本選手権(日本武道館)と選考会を兼ねるビックマッチが続く。

 今回の2連戦には五輪2連覇中のリネール(フランス)、昨年の世界王者ツシシビリ(ジョージア)はエントリーしていないが、代表入りに向けてチャンスであると同時に試練となる。原沢は「(代表候補は)およそは絞られてきていると思うので、どうやったら自分が頭抜けられるかというのはあるんですけど、今回パリでは影浦(心)選手、ドイツでは小川(雄勢)選手と(同時に出場して)比較対象になるので、しっかり2連戦で勝ち切ることで代表に近づくと思う」と、ライバルに差をつけることを誓った。

 日本男子の井上康生監督(40)は、原沢を2連戦に投入する意図について「(近年、日本代表は)重量級で結果が伴っていないが、(海外勢の)重量級で起きている変化への対応がかみ合ってない部分がある。その中で数をこなしていくことは重要」と“場慣れ”の必要性を強調。さらに、原沢は現在世界ランク21位だが、今夏の世界選手権(東京)、来年の東京五輪を見据えてシード権を得るにはポイントを稼ぐ必要があるだけに「勝率を上げていくためには、シード権の確保が非常に重要なファクターになってくる」と話した。

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