平幕優勝力士の転落人生…借金、偽装結婚逮捕 現在は贖罪の生活
1991年の大相撲夏場所で平幕優勝した元関脇の琴富士が8日、TBS系「爆報!THEフライデー」に出演し、引退後に韓国人女性と偽装結婚で逮捕されてから5年後となる現在の様子を明かした。
現役時代から競馬にのめりこみ借金生活を強いられた琴富士は、引退後の2014年2月に韓国人女性との偽装結婚で逮捕された。懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決を受け、3カ月の拘留生活から釈放され、その後は神戸市に移り住んでいた。
逮捕から5年がたち、54歳となった琴富士は「現役の時から50キロ。貧乏痩せです」と苦笑い。家賃5万円、6畳一間のアパートで1人暮らしをする。「もう寝るだけですね」と1日の食事は1袋50円のラーメン2袋。ベランダを冷蔵庫代わりにして食料を保存する極貧生活をテレビで公開した。若貴全盛期で相撲人気絶頂時に現役生活を送った人気力士は「やってしまったことは取り戻せないんで」と後悔の言葉を発した。
そんな琴富士を救ったのが、中学時代の同級生の女性だ。「琴富士さん、わたしの仕事を手伝ってもらえませんか」という同級生。女性の仕事は、発達障害のある子どもの自立を支援する養育セラピストだった。女性は中学時代から人の話を最後まで聞けない、コミュニケーションが難しい琴富士に発達障害の症状があるのではないかと思っていた。実際に病院で検査を受けた結果、発達障害の可能性があった。
発達障害のある子どもたちの療育現場に誘われた琴富士は、相撲を採り入れ「療育の先生」として生活することになった。現在も貧しい生活ではあるが「毎日が贖罪(しょくざい)であり、子どもたちを幸せにできるお手伝いができたらいい」と、転落人生からの脱出を目指している。