モーグル・原「奇跡のような」銅メダル 2回目は最速タイム

 「フリースタイルスキー・世界選手権・モーグル」(8日、ディアバレー)

 原大智(21)=日大=が81・66点で、昨年の平昌五輪に続いて銅メダルに輝いた。前回大会優勝の堀島行真(中京大)は81・30点で4位だった。日本男子の表彰台は、非五輪種目のデュアルモーグルを除けば史上2人目。平昌五輪覇者のミカエル・キングズベリー(カナダ)が84・89点で優勝。四方元幾(豊田合成)は10位、藤木豪心(立命大)は13位。女子は冨高日向子(白馬ク)が8位、星野純子(リステル)は9位で、住吉輝紗良(日大)は予選敗退だった。

 第1エアでコーク720(軸をずらした2回転)を鮮やかに決めると、板がスピードに乗った。原は「このまま行くしかない。下手なことをしたら転ぶ」と意を決し、無心で急斜面を駆け降りた。第2エアもコーク720をグラブ(板をつかむ技)入りで決め、銅メダル。五輪に続き、またも大舞台で輝き「なんか奇跡のよう」と涙で息を詰まらせた。

 距離が長く、コブが大きいディアバレーは難コースとして知られる。昨季はW杯2戦でともに予選落ちし「絶望していた」。しかし、決勝1回目に6位で滑り込んだ2回目は序盤の勢いのままに最速タイムをマーク。ターン点は伸びなかったが、スピード点の貯金で堀島とのメダル争いを制した。

 ただ、難易度の高いエアをそろえたキングズベリーには見劣りした。「エアの難度がまだ一つ足りない」とさらなる成長を期した。

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