宇野昌磨「もっと練習を」逆転Vも視線は世界選手権へ
「フィギュアスケート・四大陸選手権」(9日、アナハイム)
男子フリーが行われ、SP4位からの巻き返しを狙った宇野昌磨(21)=トヨタ自動車=は羽生結弦が持っていたフリー世界最高得点を更新する197・36点、SPとの合計も自己ベストを更新する289・12点をマークし逆転で初優勝を果たした。2位は金博洋(中国)、3位はSPトップのビンセント・ゾウ(米国)。田中刑事は7位、友野一希は12位だった。
3本の4回転を成功させるなど魂を込めた演技を終えると、直後にリンクに崩れ落ちた。報道陣に対しては「今日の感想は、終わった直後はうれしい気持ちより、終わった、やり切ったという気持ちだけ」と胸の内を明かした。
主要国際大会(五輪、世界選手権、GPファイナル、四大陸選手権)で銀メダル6回とあと1歩届いていなかった金メダルを獲得し、「結果にこだわらず試合に挑むと言い続けてきたけど、優勝できたのはすごくうれしい」と素直に喜びも語った。「どういう形であれ、シニアに上がって大きな大会での優勝は初めてなのでうれしいけど、世界選手権へもっと練習をたくさんして、なおかつ優勝できるように頑張りたいと思います」と、視線を前へ向けた。
宇野はもともと不安を抱えていた右足首を1月に2度捻挫し、練習・トレーニングの不足からくる体力面の不安に直面していた。この日のフリーでは3本の4回転を成功させ、羽生が持っていた190・43点のフリー世界最高得点を更新する197・36点をマークした。