池江璃花子に届け…ニッポンの泳ぎ 共に戦う競泳仲間たちが続々エール
白血病を公表した競泳女子の池江璃花子(18)=ルネサンス=へ、ともに戦う仲間たちがエールを送った。池江も出場を予定していたコナミオープン(16日開幕、千葉県国際総合水泳場)の前日練習が15日、会場で行われ、16年リオデジャネイロ五輪400メートル個人メドレー銅メダルの瀬戸大也(24)=ANA=や、池江とともにオーストラリア合宿を行った長谷川涼香(19)=東京ドーム=らが取材に応じた。池江の回復を祈り、自身らは泳ぎに全力を込めると誓った。
ともに汗を流してきた大切な仲間だからこそ、慎重に言葉を選んだ。その一言に、さまざまな思いを込めた。競泳の日本トップ選手らが集ったコナミオープン前日練習。世界選手権(7月、韓国・光州)の代表選考会を兼ねた日本選手権(4月、東京)前の重要な試合とあって、真剣な表情で練習に取り組む選手たちは、池江の話題になるとみな神妙な面持ちで、祈りや決意を口にした。
リオ五輪にともに出場した瀬戸は「ビックリしました」と率直な思いを明かし、「治してオリンピックって声もたくさんあると思うけど命の方が大切。まずは早く元気になって、またあのかわいい笑顔を見られるようにと自分たちは祈るだけ。いい記録を出して、璃花子ちゃんも、たくさんの人も元気づけられるようなレースができたら」と思いやった。
池江が早期帰国したオーストラリア合宿に参加していた長谷川は「調子が悪そうというのは少しあった」と振り返ったが、オフの日は一緒に買い物に出かけるなど楽しんでいたという。「日本代表みんなでカバーできるように頑張っていきたい」と話した。また、リレーメンバーとしてともにアジア大会などのメダル獲得に貢献した青木智美(あいおいニッセイ)は「とにかく待っているから」とメッセージを送信。池江から「自由形を引っ張ってください」と返事をもらったといい、「頑張らないとと改めて思った」と決意を新たにした。ルネサンスの先輩・持田早智もメッセージをやりとりしたことを明かし「勇気をもらった分、私たちが届けること。戻ってきても安心して泳げる環境を守っていかないと」と覚悟を示した。
選手として、チームジャパンを盛り上げることこそ、最大のエールになる。まずはこのコナミオープンで、それぞれが全力の泳ぎを見せる。