大坂なおみ「成功より幸福感」 コーチ契約解消「金銭問題ではない」
女子テニスの大坂なおみ(21)=日清食品=が17日、1月に全豪オープンのシングルスで初優勝して世界ランキング1位となって以来初のツアー大会のドバイ選手権で記者会見に臨んだ。11日にツイッターで四大大会2連勝を支えたサーシャ・バイン氏(34)とコーチ契約解消を発表したことについて、「キャリアでの成功よりも自分の幸福感の方が大事」など率直な思いを語った。
昨季から師事したバイン氏とのコーチ契約解消を自身のツイッターで明かしてから6日。ドバイ選手権の記者会見に臨んだ大坂は、その理由を問うメディアに対し、慎重に言葉を選びながら、真摯(しんし)に答え続けた。
決別は全豪オープン期間中には既に考えていたという。「私たちが会話しているところを見て(異変を)感じ取った人もいたと思う」。海外メディアの関心も高く、理由について臆測が飛び交うが、「みんな金銭関連の問題だと考えていると思うが、そうではない。彼が私にしてくれた全てに感謝している」。バイン氏への感謝を述べた上で、「キャリアでの成功よりも自分の幸福感の方が大事」と、偽らざる思いを口にした。
新たな指導者に注目が集まるが、「今大会後に選び始めたい。コーチなしで(2連覇が懸かる3月の)BNPパリバ・オープンを迎えるのは理想的な状況ではないので」と早期に探す考えを示した。求める条件は「ポジティブな思考の人」「直接的にものを言ってくれる人」。今大会では日本テニス協会で大坂を担当する吉川真司コーチがサポートする。
第1シードの大坂は初戦の2回戦でクリスティナ・ムラデノビッチ(フランス)と対戦することが決まった。「全豪から自宅に戻り、家族と会っていい時を過ごした」。心身ともにリフレッシュし、再び戦いに向かう準備も整った。バイン氏がいない初めての大会。優勝を成し遂げて、新たな一歩を力強く刻む。