メドベージェワが復活気配のSP首位発進 大激戦ロシア女子の世界3枠目争いは誰に?
「フィギュアスケート・ロシアカップ・ファイナル」(21日、ベリーキーノブゴロド)
女子ショートプログラム(SP)が行われ、平昌五輪銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ(19)が76・89点で首位に立った。欧州選手権4位のスタスラニア・コンスタンチノワ(18)が75・47点で2位。元世界女王のエリザベータ・トゥクタミシェワ(22)は72・21点で4位につけた。
光が見えた手応えに、思わず拳を握った。冒頭の3回転フリップ-3回転トーループを軽やかに決めると、すべてのジャンプを成功。SP「トスカ」をしっかりと表現し、表現力を示す5項目の構成点でもハイレベルな9点台を並べた。非公式ながら、“今季自己ベスト”の76・89点。演技を終えると、力強くガッツポーズを繰り出した。
平昌五輪後、男子の羽生結弦などを指導するブライアン・オーサーコーチの指導を受けるため、ロシアを飛び出しカナダ、トロントへ。ただ、環境が大きく変わり、ジャンプなども見直す中、適応に苦しんだ。かつての正確無比なジャンプは影を潜め、GP2戦は3位、4位。12月のロシア選手権ではジュニア勢の台頭の前に、まさかの7位に沈んだ。
ロシア国内からは批判的な声も上がる中、苦しみながらようやく復活の手応えをつかんだ演技となった。演技後は「満足はしてないけど、得点には納得している。まだ明日がある」と、フリーを見据えた。
今大会で、3月の世界選手権(埼玉)の3枠目の切符が決まると見られている。ロシアは欧州選手権を制したサモドゥロワと、同2位だった平昌五輪金メダリスト、ザギトワの2人が有力。残る1枠をメドベージェワと、欧州選手権4位のコンスタンチノワ、GPファイナル3位のトゥクタミシェワが争っており、今大会の結果が大きく左右するとされている。
4位のトゥクタミシェワまではわずか4・68点差。世界一厳しい3枠目争いを制するのは果たして…。