小林陵侑「悔しい」失速4位…逆転狙った2回目に伸びず

 「ノルディックスキー・世界選手権」(23日、インスブルックほか)

 ジャンプ男子ラージヒル(ヒルサイズ=HS130メートル)が行われ、小林陵侑(22)=土屋ホーム=は合計262・0点で4位に終わった。1回目に133・5メートルを飛んで3位につけたが、2回目は126・5メートルで順位を落とし、表彰台を逃した。2回目に最長不倒の135・5メートルを飛んだマルクス・アイゼンビヒラー(ドイツ)が279・4点で初優勝を飾った。

 逆転に挑んだ2回目の飛躍に伸びがない。その時点でトップの位置を示す緑のラインの手前で落ちた。「仕方ない」。小林陵は結果が出る前に負けを覚悟したように首をひねった。日本男子で10大会ぶりの世界一には届かなかった。

 誰よりも遠くまで飛んだ1回目は着地がやや乱れて3位。迎えた2回目に痛恨のミスを犯した。踏み切りがいつもよりも「ちょっとタイミングが早かった」。伸び上がった姿勢で飛び出してしまい、ジャンプ台に力を伝えられず、失速した。

 昨春からヨガやピラティスを練習に取り入れ「自分の体が分かるようになってきた」という。今季は正確な踏み切りを武器にW杯個人22戦で表彰台が16度と高い安定感を誇ってきたが、大事な場面でいつもの飛躍が出せなかった。「注目される試合で結果を出せなかったのは悔しい」と漏らした。

 3月1日のノーマルヒルで雪辱できるか。日本のエースは「挑戦し続ける気持ちは変わらない」と力を込めた。

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