貴景勝、相撲本格転向の因縁舞台で大関昇進狙う 準ご当所場所「やることをやる」

大関取りを目指す貴景勝=大阪府立勝山高校(撮影・石湯恒介)
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 日本相撲協会は25日、春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表した。2場所連続の東関脇から初の大関とりに挑む貴景勝(千賀ノ浦)が大阪市生野区で会見を行った。昨年九州場所で13勝を挙げて初優勝し先場所は11勝。兵庫県芦屋市出身で“準ご当所”となる今場所、2桁勝利を挙げれば大関昇進を有力とする。

 相撲人生を懸けた場所。「毎場所やってきたことを今場所もやる。気持ちの上下はない。気持ちは引き締まったけど、やることをやるだけ」と、静かに闘志を燃やした。

 大関のイメージに対し「あくまで想像だけど大関、横綱は別格。ならないと分からない。近づいていようとなかろうと自分の力を出すだけ。自分のものさしで100%の力を出し切ってなれなかったらそれまで。判断を狂わせることがないようにやる」と不動心。

 先場所後、「大関」の2文字を口にし、しっかりと目標にした。「大関とりと言っていただき、『次の番付』という表現じゃなくていい。『大関になりたい』とにごさなくていい。大関は別格。改めて言い聞かせないといけない」。

 会場は幼少期、空手の決勝で不可解な判定で敗れ、その後、相撲に本格転向を決断させてくれた場所。プロ入り後も人生の転機となることが多々あった。

 地元の声援も力に変えて大願を果たすつもり。「毎年、毎年何かを気付かせてくれる場所。いい方向になれるように。ごちゃごちゃ考えても仕方がない」と、自慢の押し相撲で重圧に打ち勝つ。

 会見に並んだ師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は「相撲が整ってきている。どんどん力が付いている。いい結果を残せると思う。気持ちが強い、度胸がいい。余計なことを考えずにやればいい。プレッシャーをはね除ける力はある」と、まな弟子に全幅の信頼を置いた。

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