北勝富士、埼玉県から60年ぶり3人目の新小結「優勝を目指して心を保てるように」
日本相撲協会は25日、春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表した。北勝富士(26)=八角=が新小結に昇進し、大阪府羽曳野市で会見した。八角部屋では現師匠が創設してから隠岐の海以来4人目。埼玉県からは1959年春場所の若秩父以来、60年ぶり3人目の新小結となった。
番付表を手に「一番下(の段)から初めて見えない字から駆け上がって少し、また大きくなった。喜びを実感することができた」とかみしめた。
先場所は西前頭2枚目で9勝。これまで三役に届きそうで、番付運もあり逃してきた。「やっぱり普通じゃなれない。人数も決まっているし運もある」とやっとつかみ取った。
高校横綱、大学個人13冠の相撲エリートが前相撲から始めて4年で三役。一つの目標は果たしたが、上だけを見据える。同級生の小結御嶽海(出羽海)、埼玉栄高の後輩、貴景勝(千賀ノ浦)が先に優勝したことで、大いに刺激を受けた。
「悔しい気持ちはあったけど自分は自分。という意識をしっかりと持って。(2人が)優勝して夢じゃなくなってきている。幕内は誰でも優勝する権利がある。優勝を目指して心を保てるように」と、優勝を視界に入れて戦っていく。
世代交代が押し寄せる角界。「流れに置いて行かれないように。自分で前に行けるようにしたい」と気合十分に話した。