日の丸飛行隊「銅」5大会ぶり表彰台!日本勢メダル1号 小林陵侑が大黒柱の働き
「ノルディックスキー・世界選手権」(24日、インスブルックほか)
ジャンプ男子団体(ヒルサイズ=HS130メートル)が行われ、佐藤幸椰(23)、伊東大貴(33)、小林潤志郎(27)=以上雪印メグミルク、小林陵侑(22)=土屋ホーム=の日本が合計920・2点で3位に入り、今大会の日本勢メダル第1号となる銅メダルを獲得した。この種目では2009年以来5大会ぶりの表彰台。ドイツが987・5点で圧勝し、オーストリアが2位で続いた。
頂点を狙ったラージヒルで4位に沈んだのは1日前。小林陵は「悔しい気持ちはあった。一つの勉強になった」と振り返る。エースは短期間で立て直し、団体メダルに貢献した。
5位で回ってきた1回目。それまで吹いていた緩い向かい風がぱたりとやむ。不利な条件をものともせず、高い飛行曲線でヒルサイズまであと3メートルに迫った。各国の主力がそろう4番手の中で2番目の高得点をたたき出し、チームを3位に押し上げた。プレッシャーがかかる2回目もK点(120メートル)を楽々と越え、表彰台を確定させた。「昨日(23日)よりもいい2本」。ほっとした表情で仲間と抱き合った。
ラージヒルの映像はあえて見ていない。「悪いところは分かっていた」。代わりにこの台で勝った1月4日のジャンプ週間の映像を見返してイメージをつくり直した。
大黒柱にふさわしい働きをして「調子がいいので今は頼ってもらって結構です」と笑った。前日はさすがに気落ちした様子だった22歳に、いつもの調子が戻ってきた。