走り高跳び・戸辺直人「2M40と、世界選手権の金」に照準 日本記録保持者が練習公開
陸上の世界室内ツアーで日本選手初の総合優勝を飾った男子走り高跳びの戸辺直人(26)=つくばツインピークス=が27日、都内で公開練習を行った。
今月2日のドイツ、カールスルーエでの大会でリオ五輪銅メダル相当の2メートル35をマークし、13年ぶりに日本記録を更新。一躍、20年東京五輪のメダル候補として注目を集めることになった26歳は、多くの報道陣を前に「試合でもなかなかこれだけきてもらえることはない。いい緊張感をもって練習できた。跳んでたら楽しくなっちゃって、いっぱい跳んじゃいました」と、笑顔。この日は20日の試合以来の跳躍とあって、感覚を確かめながら、2メートル20センチまで跳んだ。「寒い中でこれだけ跳べれば、いい感じだと思う」と、納得したように話した。
国際陸連は日本時間のこの日、個人種目の世界ランキング制導入を発表し、戸辺は7位にランク入りした。同ランキングは20年東京五輪の出場争いにも適用される予定。「(ツアー最後の)デュッセルドルフのポイントが入ってないので、もう少し上がるはず。自分が今、どの位置にいるのか、情報収集が大事になる」と、分析した。
今後はまず4月のアジア選手権(ドーハ)を目標に、屋外でのスケジュールを組んでいく。「今年の目標は記録では2メートル40センチ。順位的なものでいえば、10月の世界選手権での金メダルを獲りたい」。そして、1年半後の東京五輪に向けて「出られれば僕にとって初めての五輪。日本で行われるし、きっと特別な大会になる。競技者としての集大成にしたい」と、見据えた。