平野美宇が1人だけの高校卒業式「勉強との両立楽しかった」
卓球で17年世界選手権女子シングルス銅メダルの平野美宇(18)=日本生命=が5日、2016年から通った東京・大原学園高の卒業式に出席し、「社会人は全部自分の責任になるので、社会人として恥ずかしくない大人になりたい」と誓いを立てた。
本来の卒業式の日が大会と重なっていたため、平野のためだけに特別に式が開催され、両親や先生に見守られる中、1人で卒業証書を受け取った。「自分だけのため卒業式を開いてくださって最後に思い出ができた。先生や皆さんに感謝したい」と話した。
この3年間は卓球の練習や遠征に時間を割くため、通信課程をベースにしながら週1回程度登校し、先生とマンツーマンで教えてもらうなど自分のテンポで学習した。中学時代は遠征等で学校を欠席している間に授業についていけなくなり、「勉強は諦めていた(笑)」と明かすが、高校ではコツコツ努力を重ね、競技も学業も成績が向上したという。
好きな科目については「歴史とか、暗記系のテストが得意でした」と明かしただけに、好きな歴史上の人物を聞かれると、「織田信長?豊臣(秀吉)?(徳川)綱吉?そのあたりが有名人が多くて楽しかったです」と若干目を泳がせつつも、「この学校に入ってから勉強と卓球の両立が楽しくなった。卓球でいい成績を出せたのも学校生活が充実していたから」と笑顔で振り返った。
今後はプロ選手として卓球に専念する。「“高校生”の肩書きがなくなるので、もう子供じゃなくなる寂しさはある」と不安もにじませながらも、「この1年が卓球人生で一番大事な年になる。今までのすべてを懸けて、東京五輪に出られるように頑張りたい」と気合を入れた。