大坂なおみ、新コーチと出直し星 大躍進始まりの舞台で雪辱
「女子テニス・BNPパリバ・オープン」(9日、インディアンウェルズ)
女子シングルスで2連覇を狙う第1シードの大坂なおみ(21)=日清食品=は初戦の2回戦でクリスティナ・ムラデノビッチ(フランス)を6-3、6-4で下した。3回戦で第25シードのダニエル・コリンズ(米国)と顔を合わせる。予選から勝ち上がった土居美咲(ミキハウス)は第5シードのカロリナ・プリスコバ(チェコ)に7-6、1-6、1-6で敗戦。男子シングルス2回戦で西岡良仁(ミキハウス)は勝って、3回戦に進んだ。
1年前にノーシードでツアー初優勝を果たし、大躍進の始まりとなった思い入れのある舞台。第1シードとして戻ってきた大坂が好発進した。前コーチのバイン氏と契約を電撃解消した直後の2月のドバイ選手権で屈したムラデノビッチに雪辱し「前の敗戦からポジティブに戦うことを学んだ。うまく修正して戦うことができた」と誇った。
新コーチにジェンキンス氏を迎えて最初の大会。センターコートの最後に組まれた夜の試合は、気温が10度以下と肌寒かった。毛布を身にまとって観戦するファンもいる中、大坂は感情を出して熱く戦った。速いラリーの展開やネットプレーでの重圧にも惑わされずに対処し、ストレート勝ちで世界ランキング1位の実力を見せつけた。
第1セットを奪った後にはジェンキンス氏を呼び、WTAツアーでは認められている助言を求める場面もあった。「(内容は)よく覚えていない」ととぼけたが「もっといいプレーができるように外からの意見を聞きたかった」と第三者の声を取り入れ、第2セットも押し切った。話題に事欠かない新女王は世界1位になってから初勝利を収め、ひとまず落ち着きを取り戻した。