羽生2年ぶり3度目頂点へ ヘルシンキの大逆転など、過去の世界選手権を振り返る

 「フィギュアスケート・世界選手権」(21日、さいたまスーパーアリーナ)

 男子ショートプログラム(SP)を控え、練習リンクでの公式練習が行われた。ソチ、平昌五輪金メダルの羽生結弦(24)=ANA=は、4回転サルコー、4回転トーループ-3回転トーループの連続ジャンプを決めるなど、入念に最終調整。フリーで組み込む予定の4回転ループも含め、計15本の4回転ジャンプを着氷した。羽生は20時18分に登場予定。2年ぶり3度目の優勝を目指し、124日ぶりの実戦に臨む。

  ◇  ◇

 羽生が世界選手権に出場するのは、今回が7大会目。これまでの世界選手権を振り返る。

 ◇2012年(ニース)3位

 全日本3位となり17歳で初出場。SP7位と出遅れるが、フリー2位の好演で巻き返して銅メダルを獲得。2位の高橋大輔とともに表彰台に立ち、日本男子初の同一大会複数メダルとなった。

 ◇2013年(ロンドン)4位

 インフルエンザや左膝痛の影響のため約1カ月練習できない時期がありながら臨んだ。SP9位と出遅れ、ソチ五輪3枠確保に黄信号がともるも、フリーは冒頭の4回転トーループを決めるなど、魂の滑りで4位に浮上し日本を救った。

 ◇2014年(さいたま)金

 金メダルを獲得したソチ五輪直後の凱旋の舞台。SPを終え、首位町田と約7点差の3位から、フリーでは2本の4回転を入れたプログラムを滑りきり逆転優勝。01-02シーズンのヤグディン(ロシア)以来2人目となる3冠(GPファイナル、五輪、世界選手権)を達成した。

 ◇2015年(上海)銀

 前年11月GP中国杯での衝突・流血事故と同会場で開催された。14年末の全日本選手権後に「尿膜管遺残症」で腹部を手術し、1月末から練習を再開。その後も足首を負傷するなど、思うように調整が進まない中、SPは首位発進。しかしフリーは序盤の4回転を立て続けに失敗し、フェルナンデス(スペイン)に逆転を許した。

 ◇2016年(ボストン)銀

 15年12月のGPファイナルで合計330・43点という異次元のスコアをマークしたシーズン。SPでは昼の公式練習でテン(カザフスタン)と接触しそうになるアクシデントが発生した。しかし動じず、後半のトリプルアクセルには全てのジャッジが出来栄え点満点の「+3」をつけるなど、自身が持つ世界最高得点に0・39点と迫る好演で首位発進。フリーは後半の4回転サルコーで転倒するなど精彩を欠き、2年連続の2位となった。

 ◇2017年(ヘルシンキ)金

 王者奪還を誓って臨んだ大会だったが、SPでは4回転サルコーにミスが出て首位と10・66点差の5位と大きく出遅れた。フリーでは3種類4本の4回転を全て2点以上の加点がつく出来栄えで成功させ、フリーの世界最高得点を更新する223・20点をマーク。大逆転劇を演じきった。

 ◇2018年(ミラノ)欠場

 平昌五輪で金メダルを獲得した後の大会だったが、五輪前に負傷した右足首の回復に専念するため欠場となった。代わって出場した友野一希が5位と大健闘。宇野昌磨の2位と合わせて19年大会の出場枠「3」を死守した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス