羽生結弦、悔しすぎる2位「負けは死も同然」、「完全なる実力不足」中継で語る
「フィギュアスケート・世界選手権」(23日、さいたまスーパーアリーナ)
男子フリーが行われ、SP3位から鬼気迫る演技を見せた羽生結弦(ANA)は、直後にSPトップのネーサン・チェン(米国)に完璧な演技で上回られ、2位で今大会を終えた。順位決定後、中継を担当したフジテレビのインタビューに「はっきり言って、自分にとっては負けは死も同然だと思っているので。本当、勝ちたいです」と強い思いを口にした。
眼光を光らせ、柔和な表情は封印し、最大限の演技を見せた。負傷した右足首に負担のかかる4回転ループは成功させた。4回転サルコーは回転不足となったものの、持ちこたえた。4回転のジャンプ4本のうち3本を成功させ、転倒はなし。フリーで206・10点、合計300・97点はともにこの時点では世界最高得点だった。
しかし、一瞬でライバルがその上を言った。チェンはルッツ、フリップ、トーループ、トーループからの連続ジャンプと4本の4回転ジャンプを完璧に成功させた。非の打ち所のない演技でチェンはフリー216・02点、合計323・42点をたたき出す完全優勝で大会連覇を果たした。
フジテレビのインタビューに応じた羽生は、「正直悔しいですね。ショートでもフリーでも両方とも負けているので。正直もっと強くならなきゃいけないなというのを痛感しています」と2位という結果を受け止めた。内容のある演技に一定の自己評価をしていたが、「負けには負けっていう意味しかないので。はっきり言って、自分にとっては負けは死も同然だと思っているので。本当、勝ちたいです」と思いを振り絞った。
さらに、「最終的にいい演技をしたにも関わらず、両方とも負けてしまったのは完全なる実力不足だなというのをあらためて痛感しているので、これから次のシーズンに向けてはしっかり時間があるので、けがをしないように、追随されないような…ぐらい強くなりたいと思っています」と来季へ向けた発言もあった。