日本相撲協会、三本締めの白鵬を事情聴取 横綱「大変申し訳ない」

 日本相撲協会が28日、東京・両国国技館で理事会を開き、春場所千秋楽の優勝インタビューで三本締めを行った横綱白鵬(34)=宮城野=と師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)を呼び、事情聴取した。今後は、昨年12月に発足したコンプライアンス(法令順守)委員会(青沼隆之会長=前名古屋高等検察庁検事長)で協議し、処分の可否が検討される。

 三本締めに対しては横綱審議委員会(横審)から「優勝した横綱といえども、そういうことをやれる立場なのかという疑問がある」などと苦言を呈されていた。評議員会でも批判の声が上がった。

 大相撲は最後に「神送りの儀式」が行われ、本場所が終わるというのが伝統。その前に、1人の力士が三本締めを行うのは礼儀を欠く行為とみなされてもおかしくはない。

 芝田山広報部長(元横綱大乃国)によれば、理事会で白鵬は「平成最後と言われ、盛り上げようと思って締めた」と釈明した。行為に関し「そういうことをしていまい、大変申し訳ない」と謝罪もあった、という。

 理事会には相撲博物館の学芸員から伝統や儀式について説明があった。コンプライアンス規定には違反行為として「土俵上の礼儀、作法を欠くなど、相撲道の伝統と秩序を損なう行為」とあり、違反に当たるかどうかが審議される。

 白鵬は17年11月の九州場所でも、優勝インタビューで暴力問題を起こした元横綱日馬富士の土俵復帰を訴え、万歳三唱したことで厳重注意処分を受けた前例がある。春場所で前人未到42回目の優勝を果たした大横綱だが、理事会では「一生懸命活躍しても数字だけで終わってしまうよ」などと、品格に対する厳しい意見も出た。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス