フクヒロを指導 元監督への無期登録停止処分を取り消し 金銭問題など認定せず
日本スポーツ仲裁機構は29日、バドミントンの強豪、再春館製薬所の元監督で、現在はアメリカンベイプ岐阜(旧岐阜トリッキーパンダース)に在籍する今井彰宏氏が、再春館製薬所時代の金銭的な不正などを指摘され、日本バドミントン協会から無期限で登録を認めない処分を受けた問題についての判断を発表し、バドミントン協会の処分について「著しく合理性を欠く決定」とし、取り消す判断を下した。
仲裁機構は今井氏のスタッフへの恐喝や、賞金の中抜き疑惑について、恐喝については「ハラスメントと評価されてもおかしくない行為であり、非難を免れることはできない」とした上で、「金員を『喝取』するためになされたものではない」と判断。中抜き疑惑についても、「金銭管理の実態は杜撰すぎる」と指摘した上で「『騙取』の確定的な故意を認めるには十分ではない」と判断した。
また、協会から無期登録抹消処分を科せられていた再春館製薬所の元コーチについても処分取り消しの判断が下された。
アメリカンベイブには、再春館製薬所から今井氏を慕って移籍し、現在、女子ダブルスで世界ランキング1位の福島由紀と広田彩花の“フクヒロ”ペアが所属している。