日本体操協会の女子強化本部長の塚原千恵子氏（７１）が３０日、都内で行われた「女性スポーツ勉強会」に出席し、昨年のリオ五輪代表宮川紗江（高須クリニック）へのパワハラ騒動について、第三者委員会の判断後、初めて公の場で語った。

　昨夏の宮川の告発会見を機にバッシングに発展。「ゴミ出しにも行けなくなった。外に出た時の映像がバナナマンに似てるとか、暴力で横綱を辞めた人に似てるとか言われ、息子には『ママ、頬紅つけすぎだよ』と言われ」と、苦笑いで振り返った。通常の生活が困難となり、東京タワーの見えるホテルで生活していたという。パワハラが認定されず“シロ”と判定された時には「黙って涙が出た。良かった。シロだった。これで何を言われようが退任できる、と思った」と夕暮れの東京タワーを見ながら、涙したことを明かした。

　３１日に任期満了で退任。現在は朝日生命体操クラブで小学生を指導。今後については「不適切な言動については真摯（しんし）に反省し、今教えている選手がいい選手になるように指導したい」と、話した。