川内優輝は独自路線 プロになっても“チーム”は作らず「何十人も養えない」

 3月末に埼玉県庁を退職し、4月からプロランナーとなった川内優輝(あいおいニッセイ同和損害保険)が2日、都内でプロとして“初仕事”となるアシックスとのアドバイザリー契約発表会見に出席。プロになっても独自の感性で突き進む32歳は、目標を来年の東京五輪ではなく21年米ユージーン世界選手権でのメダルに設定した。

 プロになっても、川内は独自路線を歩む。陸上に限らず、通常プロ選手は個人でマネジメントやトレーナーなどを雇い、“チーム”を作る場合が多いが、川内は「人件費が大変ですから。マネジメントやトレーナーや栄養士を雇うと、その家族まで養わないといけない。1人で何十人も養えない。だからチームを作るとすぐ駄目になる場合が多い。私は長くやっていきたいので、1人でフリーでやる。自分と家族ぐらいならなんとかなるので」と、すさまじく率直に語った。

 毎週のようにレースを走る“川内スタイル”も継続していく。4月15日には連覇がかかるボストンマラソンに出場。5月の結婚式直前にもバンクーバーマラソンなどを走り、7、8月には北海道・釧路で、これまで公務員のためできなかった長期合宿を計画している。現役を続けながら、走る楽しさを伝えるための講演活動に取り組む予定で「いろんな経験を伝えていけたら」と、力を込めた。

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