瀬戸大也 200バタ3年ぶりV 代表トップの自覚 本命200メートル個メもVだ
「競泳・日本選手権」(5日、東京辰巳国際水泳場)
7月の世界選手権(韓国・光州)代表選考会を兼ねて行われ、男子200メートルバタフライ決勝は、17年世界選手権銅メダリストの瀬戸大也(24)=ANA=が派遣標準記録を突破する1分54秒44で3年ぶり4度目の優勝を果たし、代表に内定した。しかし、昨年覇者の幌村尚(20)=早大、リオデジャネイロ五輪銀メダリストの坂井聖人(23)=セイコー=ら実力者が派遣標準記録を切れず、内定者は1人にとどまった。
2位以下に1秒以上の差をつけて瀬戸はフィニッシュした。本職は個人メドレーながら昨年末に短水路(25メートル)の世界新記録をマークした200メートルバタフライ。世界大会決勝進出レベルの標準記録を突破し代表に内定した。しかし自己記録には0秒41届かず。どんよりした空気を変えるほどの泳ぎとはならなかった。「優勝は久しぶりなのでうれしいけど、自己ベストには届かなかった」。複雑な表情で首をかしげた。
前日までで世界選手権の個人代表内定は3人。瀬戸自身も「選考会独特の雰囲気もあるのかな」と感じながら見てはいたが「気にせず自信を持っていこうと思っていた」。周囲は見ず、練習を信じてスタート台に立った。
「前半ビビった」と反省は残るが、6日には本命の200メートル個人メドレー決勝が控える。「代表のトップが自己ベストを出すことで『いける!』って流れを作れると思う。見せられたら」。池江璃花子、萩野公介と男女のエースを欠く今大会。トビウオジャパンがもうひと跳ねするには、瀬戸が奮起するしかない。