ベイカー茉秋 ショック…敗れて東京五輪ピンチ「厳しい立場」
「柔道・全日本選抜体重別選手権」(6日、福岡国際センター)
今夏の世界選手権(日本武道館)代表選考会を兼ねて行われた。男子90キロ級で、リオデジャネイロ五輪金メダルのベイカー茉秋(24)=日本中央競馬会=が準決勝で敗退し、今年の世界切符は絶望的になった。向翔一郎(ALSOK)が2年ぶり2度目の優勝を果たした。
ベイカーは準決勝の長沢憲大(パーク24)戦で、3つ目の指導を宣告されて反則負けを喫すると、ショックでしばらく顔を押さえてうなだれた。
17年に右肩を手術して以降、度重なる故障に悩まされ、2月の欧州遠征も欠場。世界切符へのわずかな望みを掛けて臨んだラストチャンスだったが振るわず、「(今夏の世界代表は)厳しい立場になったと思う。優勝して国内で一番強いと証明したかったが、それができなくて残念です」と唇をかんだ。
3年連続で世界選手権から遠ざかれば、来年の東京五輪出場に向けても厳しい状況となる。ただ、現段階ではこの階級で飛び抜けた存在はいないだけに、「五輪2連覇という目標を見失わずにやっていきたい」と声を絞り出した。