逸ノ城「優勝してみたい」26歳の誕生日に危機感
大相撲春巡業が7日、愛知県西尾市で行われ、腰痛で休場していた幕内逸ノ城(湊)が合流。この日が26歳の誕生日となり、関取衆らから祝福された。
「ケーキを食べたかったんだろう」と関係者から“誕生日合流”をからかわれながらニコニコ。報道陣から贈られたケーキをほおばり「おいしいです」と、喜んだ。
先場所は14勝1敗で優勝した横綱白鵬(34)=宮城野=と最後までV争い。「モンゴルの怪物」の復活を印象付けた。腰に痛みが出たのは千秋楽に勝利し、優勝決定戦に備え、結びの白鵬戦を見守っていた際。「取組を終わって支度部屋で立とうとしたら」と、15日間を戦い抜いた体に悲鳴が上がったという。
場所後に治療に専念。痛んでいた筋肉を休め、ようやく動ける体になった。巡業終盤で何とか相撲を取る状態に戻すつもりだ。
21歳時、14年九州場所で新入幕。その場所で13勝(2敗)を挙げ、殊勲、敢闘賞、金星を獲得。“怪物”が衝撃を与えた。早期の大関、横綱は間違いないと予感させたが、その後は伸び悩んだ。
一時は200キロを超える体重を減量したが、持ち前の圧力を失い不調。230キロ近い重量に戻し、押されない圧力を身につけた。
「気付いたらどんどん26歳。今は若い力もいて。ちょっと前まで自分が21、22歳とか若かったけどもう26歳」。新大関貴景勝(22)=千賀ノ浦=らに追い抜かれ、危機感をあらわにした。
26歳、もう悔しい思いからは卒業したい。「優勝はそう簡単にはできないけど(14勝は)自信になった。優勝してみたい」と、初優勝を視界に入れた。