白井「自分を褒めたい」 左足首痛抱え強行出場も3位
「体操・ワールドカップ東京大会」(7日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)
男子は左足首痛を抱えながらの出場となった昨年覇者の白井健三(22)=日体大大学院=は82・964点で3位に入った。谷川航(22)=セントラルスポーツ=が85・665点で2年連続2位。サミュエル・ミクラク(米国)が86・599点で優勝した。女子はリオデジャネイロ五輪代表の寺本明日香(23)が54・799点で3位に入った。杉原愛子(19)=武庫川女大=は51・966点で4位だった。17年世界選手権金メダリストのモーガン・ハード(米国)が55・099点で優勝した。
決して万全ではない中での演技。それでも白井は足首の痛さに耐えつつ、体操ができる喜びをかみしめながら、6種目を演じきった。平行棒で倒立技と、着地が大きく乱れる場面はあったが、その他は演技構成を大きく落とした床を含めて、しっかりとまとめきった。「幸せを感じてる。今日だけは自分を褒めたい」と、満面の笑みで振り返った。
今季初戦の予定だった3月のアメリカン杯を左足首痛で棄権。その後の調整で再び同箇所を痛めた。一時は歩けなくなり、負担が大きい床と跳馬の練習を始められたのは、今月2日から。「周りの80%の人には出ない方がいいと言われた」。それでも出場を懇願した。「わがままな自分なので。ボロボロでもいいから出たかった。周りに呆れられたかも」。試合でしか得られない経験を優先した。
世界選手権の代表選考を兼ねる全日本選手権(26日開幕・高崎)まで、あと3週間。難しい調整を強いられるが「また強くなって戻ってきたな、と思ってもらえるようにしたい」。前だけを向いて、大一番に向かう。