水谷隼、世界選手権も“引退”宣言「今回が最後」

 卓球の世界選手権(21日開幕、ブダペスト)に出場する日本代表が13日、都内で会見を行った。男子代表でリオデジャネイロ五輪シングルス銅メダルの水谷隼(29)=木下グループ=は「世界選手権の個人戦は今回が最後になると思うので、悔いのない試合をしたい」と、自身8度目の大舞台を“世界卓球ラストマッチ”と位置づけた。

 水谷は2020年東京五輪を集大成と位置づけており、史上最多10度目の優勝を達成した全日本選手権も今年をもって“引退”と表明している。

 世界選手権は近年、1年ごとに個人戦と団体戦が交互に行われており、来年3月には団体戦(釜山)が行われるが、「現役は東京五輪に出場すればそこで終わりだと思っている。五輪に出られなければそこで終わりだし、(世界選手権)個人戦は今回が最後です」と明言した。

 水谷は最近目の異変を訴えており、会場の照明やLED広告がボールに重なって見えづらいことを告白している。「会場にもよるが、かなり厳しい状況。海外の大会で暗い会場だとほとんどボールが見えない」と明かし、「自分が先手を取れる相手なら、ある程度(コースや回転を)予測できるが、強い相手とか前陣速攻の選手が相手だと厳しい」と吐露。世界選手権でも、Tリーグなどで試したサングラスを使用する方向で、「ないよりはあった方がいい。多少パフォーマンスは良くなると思う」と万全を期す考えを示した。

 28日に閉幕する今大会を最後に5月からは新元号「令和」に変わる。平成元年生まれの水谷は、「平成の卓球界に自分の名前を残せたと思うので、令和でも少しは自分の名前を残したい」と、東京五輪に向けて最後の輝きを放つことを誓った。

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