卓球・吉村真晴“代打”での世界王者ペア復活に闘志「また石川さんと組めてうれしい」
卓球の世界選手権(21日開幕、ブダペスト)に出場する日本代表が13日、都内で行っている事前合宿を公開した。混合ダブルスの17年世界王者で、大会直前に急きょペアを再結成することになった石川佳純(26)=全農=と吉村真晴(25)=名古屋ダイハツ=組はダブルス練習を披露。吉村真は「長年やってきているし、またこうやって石川さんと組めるのはうれしい。また優勝を目指したい」と千載一遇のチャンスに燃えた。
一度はついえた世界V2のチャンスだった。前回王者の吉村真、石川組だったが、1月の全日本選手権などで低調だったため世界選手権代表には選出されず、日本協会は石川、張本智和(15)=木下グループ=組でエントリーしていた。しかし、張本が7日のアジア杯で右手薬指を負傷(けんしょう炎と診断)したため混合ダブルスをキャンセル。代わりに白羽の矢が立ったのが、代表から漏れていた吉村真だった。
吉村真は8日に「もしかしたらお前にチャンスが回ってくるかもしれないから準備しておけ」と伝えられたという。元々は出るはずではなかったため、食事管理や体づくりを行っていなかったものの、緊急招集での代表復帰に「(心境は)なかなか複雑ではあるけど、こういう形でも代表として自分の仕事を全うしたい。今まででいちばん苦しい大会になるかもしれないが、ポジティブに戦いたい」と闘志。男子代表の倉嶋洋介監督は「本人もモチベーションが高く、(出場を)快く引き受けてくれた」と感謝した。
一方の石川も「(吉村と組むのは)うれしいし、楽しみ」と再結成を歓迎。「前回は1カ月半毎日練習してきたけど、今回はそうじゃない」と準備期間の短さを指摘しつつ、「前から組んでいるので心配はない」と自信をのぞかせた。