「ラグビー日本代表候補強化試合、ウルフパック６６－２１ハリケーンズＢ」（２０日、ゼットエーオリプリスタジアム）

　ラグビー日本代表候補「ウルフパック」がスーパーラグビーのハリケーンズ（ニュージーランド）下部チームに６６－２１で大勝した。開始直後に先制トライを許したが、ナンバー８マフィ（ＮＴＴコミュニケーションズ）が３トライを挙げるなど計６トライを奪って４２－７で折り返した。後半も着実に加点した。強化試合はあと３戦予定されており、次戦は２７日にウェスタンフォース（オーストラリア）と東京・秩父宮ラグビー場で対戦する。

　３週間前に３１－５２で敗れたスーパーラグビー予備軍に対し、ウルフパックは見違えるような姿で４５点差をつけた。ジョセフ・ヘッドコーチ（ＨＣ）は「積み重ねたハードワークの結晶」と満足そうに話した。

　積極的に前に出る相手防御を見極める冷静さが光った。１４－７の前半２１分はＳＯ田村が裏のスペースにキックし、ＦＢ松島が走り込んでトライした。２６分は田村がインターセプトを狙う相手を見透かして突破し、ＷＴＢレメキがトライを追加。ＳＨ流は「前回と全然違う。自分たちから動くことができた」とうなずいた。

　ナンバー８のマフィは４トライ。若手も活躍し、課題だった選手層でも手応えをつかんだ。ハーフタイムには指導陣がロッカールームに入らず、選手の自主性もテスト。着々と準備を進めるジョセフＨＣは「いい方向に向かっている。もっとチーム力を上げたい」。Ｗ杯開幕まで５カ月という節目に確かな収穫を得た。