玉井陸斗、12歳で史上最年少V 身長143センチで大人顔負けメダリスト級演技

 「飛び込み・日本室内選手権」(21日、東京辰巳国際水泳場)

 男子高飛び込みで、兵庫・高司中学1年の玉井陸斗(12)=JSS宝塚=が474・25点で初優勝した。日本水連によると、国内主要大会では史上最年少の優勝。日本水連が定める世界選手権(7月・韓国)の選考基準を突破したが、国際水連の年齢制限により、世界選手権には出られない。2006年9月生まれの玉井は、20年東京五輪では規定をクリアする。五輪最終予選となる来年4月のW杯を勝ち抜けば出場できる。

 世界に水をあけられていた男子高飛び込みにスター候補が現れた。12歳の玉井がリオデジャネイロ五輪のメダリストらに匹敵する、高難度の前宙返り4回半抱え型(109C)などを組み込んだハイレベルの演技構成で頂点に立った。

 身長は143センチと成長途上だが、演技は大人顔負け。「回転力が武器」と話すように、空中で鋭く回り、しぶきを立てない演技を6回全てそろえた。2位に60・55点差をつけて圧勝し「めちゃめちゃ、うれしい」と素直に喜んだ。

 この日の最高難度、109Cの出来もさることながら、圧巻は最後の6回目。後ろ宙返り2回半2回半ひねりえび型(5255B)を完璧に決め、91・80点をたたき出して締めくくった。

 兵庫県宝塚市出身で、最初は競泳を始めた。だが、飛び込み教室で体験したところ、競泳より楽しかったため、小学1年で転向。4年の終わりから、難しい技もできるようになったといい「日本一になって五輪に出たい」と志が大きくなった。

 快挙達成で一躍注目の的となった。「競技会開催年の12月31日に14歳未満の選手は派遣できない」との国際水連の規定があり、年齢制限で7月の世界選手権には出場できないが、来年の東京五輪には出場が可能。最終選考となる来年4月のW杯に全てを懸ける少年は「自分には1回しかチャンスがないと分かった上で、できることをやって優勝を目指す。五輪で金メダルを取りたい」と迷いなく言った。

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