アジア王者の桐生祥秀が凱旋帰国 まだまだ伸びしろ満載「全部一段階上げたい」
陸上のアジア選手権(ドーハ)男子100メートルを10秒10で制し、今大会日本勢最初の金メダルを獲得した桐生祥秀(23)=日本生命=が24日、成田空港に帰国した。「優勝できたし、しっかり勝負するのが目標だったので、その目標を達成できてよかった」と勝利の味をかみしめた。
昨季はレースに対するモチベーションが上がらない時期もあったが、今季は3月の初戦から10秒08の好タイムをマーク。2戦目の今大会でタイトルを獲得し、順調にシーズンを滑り出した。「今年の冬は練習をやめにするようなケガをせず、しっかりとトレーニングできたのが自信にもなった。その分スピードも出ているのかな」と分析。確固たる自信が、接戦でも自身のレースに集中できる力へとつながった。
それでも「今回3本走って、予選、準決、決勝、それぞれいい部分と、まだまだ直さなければいけない部分とがあった。それを夏までに全部一段階上げていきたい」と、まだ伸びしろはあるとした桐生。日本選手権は14年以来勝利がないだけに、日本記録9秒98を持つ男は「しっかりと日本選手権で勝って、世界選手権に臨みたい」と意気込んだ。