水谷隼、最後の世界選手権は3回戦敗退「体ついてこなかった」
「卓球・世界選手権」(23日、ブダペスト)
男子シングルス3回戦が行われ、最後の世界選手権出場と表明していたリオデジャネイロ五輪銅メダルの水谷隼(29)=木下グループ=は、世界ランク22位の鄭栄植(韓国)にフルゲームの末、3-4で惜敗した。序盤はリードしていただけに「もう1試合はしたかった。ベスト16までは最低目標としてあったので、そこまで行けなかったのは悔やまれる」と無念さをにじませた。
水谷の最後の世界選手権が終わった。ヤマ場と位置づけていた韓国のエース格との対戦に、1、2回戦で装着していたサングラスを外して臨んだが、2-0とリードしてからの逆転負け。台から下がっての得意のスタイルも見せたが、あと一歩及ばず、「感覚はよかったけど体がついてこなかった。思っているところにボールが来たんですけど、体が反応してくれなかった」と感覚と肉体とのズレがあったことを明かした。
世界選手権(個人戦)出場は今回が最後と表明していたが、「それは間違いないです」とキッパリ。通算8度の出場で2度のベスト8が最高だったが、表彰台には届かなかった。「メダルを取れなかったことは心残りですけど、それが自分の実力。それだけ世界のレベルが高かった」と潔く認めた。
東京五輪出場を集大成と位置づけているが、大一番が終わったばかりとあって次へのモチベーションもすぐにはわいてこない様子。「(先のことは)まだ考えてないですね。絶対(五輪に出る)とは言い切れない。1試合1試合、東京五輪につながるように練習して、気持ちを切り替えたい」と語った。