栃ノ心、大関復帰に意欲「次の場所が大事」高安とど迫力の三番稽古
「大相撲春巡業」(27日、横浜アリーナ)
大相撲春巡業が27日、横浜アリーナで行われ、夏場所(5月12日初日、両国国技館)で大関から陥落する栃ノ心(春日野)が大関高安(29)=田子ノ浦=と三番稽古し、5勝5敗と気を吐いた。
怪力自慢同士、ど迫力の大関対決だった。力強い当たりから後手に回り、4連敗したが栃ノ心が巻き返した。けんか四つでまわしは簡単に取れない。我慢比べで相手の攻めをしのいで逆転しての連勝。最後もスタミナで上回り3連勝で締めた。
10番ながら、死闘ドローに両者とも力を出し尽くした。「気持ち良かった。高安関とはいつもいい稽古になる。力を抜かないから。ああやって来てくれるからうれしい」。土俵下で見守った師匠・春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)の前で充実の稽古。「うちの親方が最後まで力を出す稽古は好きなんだよ」と、笑みを浮かべた。
かど番の先場所、負け越して関脇に陥落する。夏場所で10勝すれば大関復帰が可能になる。今巡業は初日から土俵に上がり稽古漬けの日々を送ってきた。「次の場所が大事」と、あと2日、全力で巡業を完走する。