張本智和、GWは“完全休養”ラケット握らず右手薬指回復に専念

 卓球の世界選手権男子シングルスで4回戦敗退に終わった張本智和(15)=木下グループ=が、月末に帰国した後、5月7日まではラケットを握らずに完全休養することが27日までに明らかになった。次戦の中国オープン(5月28日開幕)から再開する東京五輪代表レースを前に充電し、金メダル獲りへの“黄金週間”にする。

 悔し涙をバネに真のエースとなるべく、まずはケガの回復に全力を注ぐ。張本は利き手の右手薬指にけんしょう炎を抱えており、左足首も直前合宿で痛めて大会中はテーピングで固定していた。敗退後、「(右手薬指は)試合中に痛みはなかった」と影響を否定したが、直前期に十分な調整ができなかったことは痛恨だった。日本男子の倉嶋洋介監督は「心の部分で(力が)入らなかったかもしれない」と悔やんだ。

 インフルエンザ以外で休んだことがない練習の虫だが、最も恐れるのは慢性化だ。倉嶋監督は「(指を)100%治さないと彼の一番の持ち味の練習時間に費やせず、(試合への)絶対的な自信を持てない」と力説。1日も早く再出発したい気持ちを抑えて“積極的休養”をとる必要性を説いた。

 技術面でも、劣勢時の戦術の引き出しの少なさや、全力で向かってくる格下相手の戦い方にもろさを露呈した。倉嶋監督は「トーナメントを勝ち抜く強じんな気持ちをまだ持ってない。課題はたくさんある」と心を鬼にしたが、「負けた時ほど強くなることができる選手」と変わらぬ期待を口にした。

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