白井健三が手応えと採点とのギャップの苦悩を告白「意味が分からない」

 決勝の鉄棒では2度落下するなど精彩を欠いた白井健三(撮影・堀内翔)
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 「体操・全日本選手権」(28日、高崎アリーナ)

 男子決勝が行われ、予選22位通過だったリオデジャネイロ五輪団体金メダルメンバーの白井健三(22)=日体大大学院=は、鉄棒で2度落下するなど精彩を欠き、2日間合計161・463点でまさかの決勝進出者30人中30位。5月のNHK杯(東京)までを含めた上位3人で争う個人総合枠での世界選手権代表入りはほぼ絶望的。残る2枠は6月の全日本種目別(高崎)までの団体貢献度で争う。

 自然と言葉に力が入った。この日の演技を振り返る中で、2度落下した鉄棒ではなく、床運動の話になった時だった。3月に負傷した足首からの復調途上の中、昨年までとは難度を落とした構成での演技。それでも最初から最後までしっかりと着地を止め続け、出来栄えを示すEスコアでは高得点が期待されたが、8・233点。合計は14・533点にとどまった。

 「体操人生であれだけ(着地を)止められた床はない。でも得点は(今までと)同じ。自分の中で意味が分からない」-。

 これまで試技会などで審判から指摘されてきたのは、着地を止めることの重要性。ただ、着地を止めきっても、思い描いていた得点は出なかった。「止めろと言われて、止めてもこういう評価をされる。出てる選手は出てる。なんで今の点になっているか知らないと。そこから始めたい」と、苦悩を語った。

 男子代表の水鳥寿思強化本部長は「床に関しては僕もそうとうシビアに採点されているなとは思った。審判の方に聞くと、『しっかりルールに基づいて採点している』と。減点項目がたくさんある厳しさがある。特にタンブリングのひねりきりと、着地で立った時の姿勢の2つ床では非常に大きい。ただ、止まっただけでは減点がゼロではない」と分析した。

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