体操 まさかのリオ金メンバー全滅危機水鳥強化本部長 頭抱える「日本として苦しい」

 鉄棒でミスが続き座り込む白井健三(撮影・堀内翔)
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 「体操・全日本選手権」(28日、高崎アリーナ)

 リオ五輪組が全滅危機に陥った。男子決勝が行われ、予選22位通過だったリオデジャネイロ五輪団体金メダルメンバーの白井健三(22)=日体大大学院=は、鉄棒で2度落下するなど精彩を欠き、2日間合計161・463点でまさかの決勝進出者30人中30位。5月のNHK杯(東京)までを含めた上位3人で争う個人総合枠での世界選手権代表入りはほぼ絶望的となった。

 同じくロンドン、リオ五輪代表の加藤凌平(25)=コナミスポーツ=も24位。大黒柱の内村航平(30)=リンガーハット=、田中佑典(29)=コナミスポーツ=が予選落ち。山室光史(30)=コナミスポーツ=も、右腕上腕の負傷からまだ回復途上。残る2枠は6月の全日本種目部(高崎)までの団体貢献度で争うが、東京五輪の前哨戦的位置付けの今年の世界選手権にリオ五輪メンバー不在となる危機に瀕した。

 体操ニッポンにとっても想定外の事態。男子の水鳥寿思強化本部長は総括で「内村、白井が厳しい戦いとなり、総合的にも厳しい結果となったという印象。彼らの爆発的な力が日本にとって大きな力だった。すごく苦しい全日本になったという印象がある」と、頭を抱えた。「けがなどがクリアになれば、(今日の)トップに勝てる力を持っている。戻ってきてもらわないと、日本として苦しい」と、率直に語った。

 光明はたくましくなって連覇を果たした谷川翔(順大)の存在。「昨年(世界選手権の)補欠で、悔しい思いをした翔が世界選手権、五輪に繋がる演技をしてくれた。プレッシャーの掛かる場面で、他の選手ができないことを彼ができたのは大きい。それをできる選手は限られる。代表でも中心的な役割になる選手、来年に向けてエースの存在になると思う」と称賛した。

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