大坂、貫禄ストレー倒発進 左腹筋痛の不安払拭!苦手クレーでも女王の風格
「テニス・マドリード・オープン」(5日、マドリード)
女子シングルス1回戦で世界ランク1位の第1シード、大坂なおみ(21)=日清食品=は、世界33位のドミニカ・チブルコバ(スロバキア)に6-2、7-6で勝ち、2回戦に進んだ。大坂は前週のポルシェ・グランプリでクレーコートのツアー大会初の4強入りを果たしたが、左腹筋を痛めて準決勝を棄権した。
第2セットはもつれたものの、不安を払拭(ふっしょく)するには十分なストレート勝ちだった。大坂はマドリード入り後の3日にサーブ練習を再開したばかり。それでも時速180キロを超えた武器の力強いサーブで八つのエースを奪い、強敵が集まる格付けの高い大会で順当に初戦を突破した。
第1セットは第3ゲームで先にブレークを許しながらも、鋭いサービスリターンやコート深くへのストロークで5ゲームを連取して先取。ドロップショットを多用するチブルコバに揺さぶられた第2セットはタイブレークとなったが、世界ランク1位の地力を見せて振り切った。
大会前の「感じはいい。多分大丈夫」との感触通り、ショットや動きに大きな影響はないようだ。試合時間が2時間に迫ったように、球足の遅い赤土はラリーが続き、体力的に最もタフと言われる。大会序盤で消耗しないことも全仏オープンに向けて求められる理想の戦い方。苦手にしてきたクレーでも少しずつ女王の風格は出てきている。