東京五輪チケット“争奪戦”スタート 8日午前10時から抽選申し込み開始

 2020年東京五輪の国内在住者向けチケットの抽選申し込みが9日午前10時から始まる。インターネット上の公式販売サイトで28日午後11時59分まで受け付ける。販売対象は開閉会式と33競技のうち実施が凍結されているボクシングを除く全競技。開会式や人気競技は高倍率の争奪戦となりそうだ。結果は6月20日に発表される。

 大会組織委員会によると、初日はサイトへのアクセスが集中することが予想され、手続きがスムーズに行えない可能性もある。申し込み順は当選確率に影響しないため、古宮正章副事務総長は「慌てないでやっていただきたい」と呼び掛けた。

 申し込みにはまずメールアドレス、氏名、電話番号などを登録する「ID登録」を行い、観戦したい試合や席種、枚数を選択する。1人で第1希望として30枚まで申し込むことができ、第2希望も選択すれば60枚まで申請が可能となる。当選は最大30枚。落選した場合、同じ試合でランクが一つ下の席も抽選の対象にできる「カスケードサービス」も用意された。

 チケット価格は開会式が最高30万円~1万2千円。競技の最高額は陸上決勝の13万円で、最低額がサッカー女子1次リーグや射撃、近代五種などの2500円。全体の半分以上が8千円以下で購入できる。

 抽選申し込みにはまず「ID登録」をする必要があり、IDが付与されたら申し込みができる。IDは1人で複数持つことはできない。また登録では電話認証を行う。登録者1人につき一つの電話番号が必要となり、家庭の固定電話1台で家族全員がID登録するといったことはできない。

 抽選申し込み順は当選確率には影響せず、慌てて申し込む必要はない。ただ、締め切り(28日)直前はアクセスが集中する可能性が高いので、余裕をもって申し込みたい。

 観戦当日に2歳未満の子どものチケットは無料だが、チケット保有者1人につき1人まで。それを超えた分は別途購入する必要がある。

 1人が申し込めるチケットの枚数は上限がある。一般、車いすの人向けは開閉会式で2枚、メダルが決まる試合は4枚、その他は6枚まで。グループ観戦チケットはそれぞれ4、6、8枚となる。1人で第1希望として申し込めるのは30枚までで、第2希望も選択すれば60枚まで申請可能。ただ、当選したチケットは全て買うことが求められるので注意が必要だ。

 当選したチケットは一括で購入する必要がある。決済は現金か、大会スポンサーであるVISAのカードかのどちらかを選ぶ。現金の場合はコンビニで手続きし、手数料が必要。総額が30万円以上となった場合はカードのみ。7月2日までに購入手続きを済ませないと、当たったチケットでも1枚も買えなくなる。

 今回の抽選申し込みは国内在住者限定だが、海外に住む家族や友人の分をまとめて申し込むことはできる。日本に住む外国人が母国の家族の分を購入し、一緒に観戦するといったことも可能。

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