リレー侍新オーダー アンカー桐生、2走山県で探る東京五輪への“現在地”
「陸上・世界リレー」(11日開幕、日産スタジアム)
開幕を控えた10日、本番会場で各国選手たちが最終調整を行った。400メートルリレーで2大会ぶりのメダルを狙う日本は、1走多田修平(22)=住友電工=、2走山県亮太(26)=セイコー=、3走小池祐貴(23)=住友電工=、4走桐生祥秀(23)=日本生命=の走順で汗を流した。
銀メダルを獲得したリオ五輪、銅メダルだった17年世界選手権と爆発的な走りを見せ、3走のイメージが強い桐生は代表では初のアンカー起用。「大学の時以来のアンカーだけど、何走でもできる準備はしていた。1から3走までがいい順位できてくれると思うし、しっかりキープしてゴールしたい」と、思い描いた。
また、ロケットスタートが日本の武器となっていた山県は、同じくスタートが武器の多田を生かすため、初の2走に。「久々の直線区間。非常に緊張感がある。1走より走る距離が長くなるし、ちゃんとバトンをもらって渡すという仕事が増える。でもバトンの精度は上がってきている」と、自信を見せた。
飯塚翔太(ミズノ)、ケンブリッジ飛鳥の常連組が不在の中、“新型リレー侍”が狙うのは、37秒台と表彰台。代表の土江寛裕五輪強化コーチは「桐生は3走の定着しているが、持ち味は直線の爆発力。4走が最も持ち味を発揮できると思う。山県もスピードの持久力が高い。2走にも向いている」とオーダーについて説明。米国、ジャマイカ、英国、カナダとライバルが揃う東京五輪の“前哨戦”。「少なくとも37秒台。その中で日本記録(37秒60)にどれだけ迫れるか。やるからには当然1位を目指して頑張りたい」と、語った。