貴景勝が休場 最悪手術も…右膝靱帯損傷で約3週間の加療見込み 来場所かど番

 貴景勝の休場について取材に応じる千賀ノ浦親方
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 「大相撲夏場所・5日目」(16日、両国国技館)

 4日目の小結御嶽海戦で右膝を負傷した新大関貴景勝(22)=千賀ノ浦=が5日目の16日から休場した。日本相撲協会に「右膝関節内側側副靱帯(じんたい)損傷で今後約3週間の加療を要する見込み」との診断書を提出した。今後は再検査を受け治療方針を決めるが、師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は手術の選択肢も否定しなかった。貴景勝の休場は昨年春場所以来、2度目。再出場がなければ名古屋場所(7月7日初日、ドルフィンズアリーナ)がかど番となる。令和初の場所、新時代の星が不在となったショックは大きい。

 一晩治療したが貴景勝は出られる状態ではなかった。この日朝、病院で右膝内側の靱帯損傷と診断され、無念の休場を決断した。

 複数の病院で意見を聞いた。再出場に関しては難しい状況となった。千賀ノ親方は「途中から出場してほしくはない。無理をさせて相撲人生を終わらせるわけにはいかない」との意向で、名古屋場所がいきなり、かど番になる見通しだ。

 この日の診断では約3週間の加療が必要とされた。親方は「最低3週間。これからどれくらいかかるか。3週間で済めばいいが。体重があるから」と、不安がった。

 腫れが引き、数日後に再びMRI検査を受ける予定で、その診断結果を確認して詳しい治療方針を決める。名古屋場所初日は7月7日と例年より1週間程度、早い。リハビリ次第では復帰時期は不透明になってくる。手術に関しても「はっきりしない。本人と会ってから」と最悪の選択肢も否定しなかった。

 貴景勝は前日、5連敗中だった御嶽海に本来の突き押し相撲でなく、組む形になった。もろ差しになり、最後は寄り切り。新境地を見せた3勝目だったが、大きな代償を払うことになった。

 親方は「本人は『投げを打った時にグリッと音がした』と言っていた」と説明。右足1本で両者の体重を支えたもようで、「本人が一番残念。悔しいでしょう」と弟子の思いを代弁した。

 新大関Vを目指したが“夢散”。新大関で休場は昨年名古屋場所の栃ノ心以来8人目(かど番制度のできた69年以降)になる。突き押し一本で駆け上がった22歳若武者の進撃が無念、止まった。

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