野中、初の複合女王 野口に勝利し「自信ついた」
「スポーツクライミング・複合ジャパンカップ」(26日、石鎚クライミングパークSAIJO)
男女決勝が行われ、女子は野中生萌(20)=XFLAG=がスピード、ボルダリングで1位となり、初優勝を飾った。連覇を狙った野口啓代(29)=TEAM au=は2位。男子は楢崎智亜(22)=TEAM au=がスピードで6秒291の日本新記録で1位になるなど強さを発揮し、連覇を達成した。2位は18年ボルダリング世界王者・原田海(20)=日新火災、3位には藤井快(26)=TEAM au=が入った。18年ユース五輪金メダリストの土肥圭太(18)=鹿児島県連盟=が4位となり、世界選手権(8月・八王子)代表入りを決めた。
オールラウンダーとして、ついに日本の頂点に立った。野中は最初のスピードで唯一8秒台を記録し、トップに立つと、続くボルダリングでは野口が登れなかった最後の第3課題を“一撃”と呼ばれる一度目の挑戦で登り切り連続1位。3種目の順位をかけ算し、値が小さい選手が上位となるルールで、圧倒的に優位に立ち、悠々と逃げ切った。
4度目の複合での対戦で野口に勝ったのは、これが初めて。「うれしい。自信がついた」と、笑顔が咲いた。
3月に左肩を痛め、復帰2戦目。怪我をした当初は「自信が一気になくなった」と厳しい戦いを覚悟したが、苦しいリハビリに耐え、見事に復活。7位以上の日本人最上位で東京五輪代表が決まる世界選手権(8月)に向け、「金メダルを取りたい」と宣言した。