ジョコビッチ 初戦から圧倒「翼を得た」史上2人目となるGS4連勝へ一歩前進
「全仏OPテニス・第2日」(27日、ローランギャロス)
男子シングルス1回戦で四大大会4連勝を目指す第1シードのノバク・ジョコビッチ(32)=セルビア=がフベルト・フルカチュ(ポーランド)を6-4、6-2、6-2で下し、2回戦に進んだ。元世界ランキング5位のジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)が勝ち、2回戦で第7シードの錦織圭(29)=日清食品=と対戦することになった。
ジョコビッチの強さは驚異的な集中力にある。怒りをぶつけてラケットを破壊することもあるが、窮地で発揮する粘りや勝負どころで放つ決定打で、時には錦織の野望も打ち砕いてきた。22歳の成長株フルカチュの挑戦を受けた1回戦のハイライトは試合開始直後。相手のサービスゲームをいきなりブレークして「翼を得た」。出だしで一気に加速し、センターコートを支配した。
昨年のウィンブルドン選手権で右肘故障からの復活優勝を飾ると、全米オープン、今年1月の全豪オープンも王者に輝いた。自身2度目の四大大会4連勝を達成すれば、1962年と69年に成し遂げたロッド・レーバー(オーストラリア)以来史上2人目の快挙となる。
「歴史をつくれる状況にいる。大望は抱いているけど、初めてのことでもない」。世界ランキング1位に君臨し、再び黄金期を迎えている32歳のベテランは余裕を漂わせ、赤土の舞台の頂点へ一歩を踏み出した。